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株式会社ツヤヤカの床ずれの潤、通称とこじゅんです。
8年間のニート生活を終え、社会人になりました。
室内工事の現場では戦力外になりました。
営業でも戦力外になりました。
現在は、会社ホームページのブログを担当しています。
今回は、ブログで紹介するリフォームのビフォーアフター写真を任されました。
工事をするのは職人のみなさんです。
僕は写真を撮るだけです。
これなら失敗しないと思いました。
たーなさんから施工写真を頼まれた
施工部長のたーなさんと、内装工事の現場へ行きました。
壁紙は剥がれています。
床には傷や汚れがあります。
室内全体に、長く使われてきた跡が残っていました。
たーなさんから撮影方法を教わります。
「ブログ用に、施工前と施工後を同じ場所・同じ角度で撮って」
分かりやすい指示です。
工事前に一枚。
工事後に同じ場所から一枚。
二枚を並べれば、変化が伝わります。
「任せてください」
僕は自信を持って答えました。
写真を撮るだけなら、僕にもできます。
ビフォー写真は完璧だった
僕はスマートフォンを構えました。
部屋の入口から一枚。
壁の正面から一枚。
床の傷を近くから一枚。
剥がれたクロスを一枚。
部屋の角を一枚。
少し位置を変えて、もう一枚。
撮影枚数は増えていきます。
傷んでいる場所を見つけるたびに撮りました。
メジャーで立ち位置も確認します。
スマートフォンを持つ高さも意識します。
施工前の室内だけで、小さな写真集ができました。
「ビフォーは完璧だ」
仕事をやり遂げた気分です。
まだ工事は始まっていません。
内装工事が終わると部屋が変わった
職人のみなさんが工事を進めます。
古くなった壁紙を剥がします。
下地を整えます。
新しいクロスを張ります。
床もきれいに仕上げます。
工事が終わった室内は、最初に見た部屋と印象が変わっていました。
壁が明るい。
床が整っている。
部屋全体が広く見えます。
「うわ……すごくきれいになった」
僕は感動しました。
職人の仕事はすごい。
同じ部屋とは思えません。
満足した僕は、荷物を持って部屋を出ました。
施工後の写真は撮っていません。
アフター写真を忘れた
会社へ戻り、撮影した写真をパソコンへ取り込みました。
施工前の壁。
施工前の床。
施工前の角。
施工前の別の角。
画面には、傷んだ室内の写真だけが並びます。
アフター写真が一枚もありません。
撮影を忘れたことへ、ここで気づきました。
工事後の室内は、僕の記憶の中にあります。
きれいな壁も覚えています。
整った床も覚えています。
しかし、ブログへ記憶を掲載することはできません。
必要なのは画像ファイルです。
怖い顔のたーなさんが肩へ手を置いた
事務所の照明が、急に暗くなったような気がしました。
僕の背後に、たーなさんが立っています。
肩へ大きな手が置かれました。
逃げられません。
普段はかっこいい職人です。
アンガーマネジメントや経営についても学んでいます。
今回は、学んだ内容を実践しているのでしょう。
声は落ち着いていました。
顔はまったく落ち着いていません。
「アフターは?」
僕は正直に答えました。
「記憶にはあります」
肩へ置かれた手が、少し重くなりました。
工事は完成しました。
施工事例は未完成です。
リフォームのビフォーアフター写真が大切な理由
施工前と施工後の写真を並べると、工事による変化を視覚的に伝えられます。
文章だけでは分かりにくい色や明るさ、傷みの状態、室内全体の印象も写真なら伝わりやすくなります。
ビフォーアフター写真には、次のような役割があります。
工事前の状態を記録する
施工した箇所を確認する
仕上がりをお客様へ伝える
施工事例として紹介する
今後の提案や打ち合わせに活用する
施工前だけでは、どこに問題があったかは分かります。
施工後だけでは、きれいな部屋になったことは分かります。
両方がそろうことで、工事によって何が変わったのかが伝わります。
僕の写真には、問題だけが残りました。
解決した証拠がありません。
施工前と施工後は同じ場所・同じ角度で撮る
ビフォーアフターを比較しやすくする一番の基本は、同じ場所から同じ方向を撮影することです。
施工前は入口から撮ったのに、施工後は窓側から撮る。
施工前は低い位置、施工後は高い位置から撮る。
これでは、別の部屋のように見えることがあります。
できるだけ次の条件を合わせます。
カメラを構える位置
カメラの高さ
レンズを向ける方向
画面に入れる範囲
縦位置と横位置
拡大率
施工前に、撮影位置をメモしておくと再現しやすくなります。
床の継ぎ目、扉、柱、コンセントなど、動かないものを目印にする方法もあります。
僕は位置を丁寧に記録しました。
施工後に撮らなければ、記録は役に立ちません。
部屋全体と細部の両方を撮影する
内装工事の施工写真では、部屋全体が分かる写真と、施工箇所が分かる近くの写真を残します。
部屋全体の写真
入口や部屋の角などから、室内の広がりが伝わるように撮ります。
壁、床、天井、建具などの位置関係が分かる写真です。
施工箇所の写真
クロスの剥がれ、床の傷、設備の不具合など、工事の対象を近くから撮ります。
施工後も同じ場所を撮ると、補修や交換の内容を比較できます。
周囲を含めた写真
近づきすぎると、部屋のどこを撮ったのか分からなくなります。
施工箇所と一緒に、窓や扉などの目印を少し入れると位置が伝わりやすくなります。
アップだけ、全景だけではなく、複数の距離から残しておくと安心です。
撮影前にスマートフォンの画面を確認する
スマートフォンなら、施工写真を手軽に撮影できます。
ただし、撮る前にレンズや画面の状態を確認します。
レンズの汚れを拭く
現場では、ほこりや指紋がレンズにつくことがあります。
レンズが汚れていると、写真全体が白くぼやけます。
柔らかい布などで軽く拭いてから撮影します。
明るさを確認する
室内が暗い場合、施工箇所が分かりにくくなることがあります。
照明を点け、画面を見ながら明るさを確認します。
窓だけが明るい場合は、室内が暗く写りすぎないように構図を調整します。
水平と垂直を意識する
壁や柱、扉の線を目安にします。
カメラが傾くと、部屋まで傾いて見えます。
グリッド表示を利用すると、水平や垂直を合わせやすくなります。
僕は人生の方向については傾いていますが、写真だけは水平にしたいと思います。
工事中の写真も残しておく
施工前と施工後だけでなく、工事中の写真も役立つ場合があります。
完成後には見えなくなる下地や、作業の途中を記録できます。
たとえば、次のような場面です。
既存の仕上げ材を撤去した状態
下地を確認している様子
補修を行った箇所
新しい材料を施工している途中
完成すると隠れる部分
何を撮影するかは、工事内容や会社のルールに合わせます。
撮影のために作業を妨げないことも大切です。
僕は現場で役に立ちにくいので、少なくとも邪魔にならない位置から撮ります。
現場を出る前に写真を確認する
今回の失敗を防ぐ、最も重要な確認です。
現場を出る前に、撮影した画像をその場で見返します。
必要な場所を撮ったか
施工前と施工後がそろっているか
写真がぶれていないか
暗すぎないか
指や道具が大きく写り込んでいないか
文字や住所など不要な情報が写っていないか
足りない写真があれば、その場で撮り直せます。
会社へ戻ってから気づくと、簡単には撮り直せない場合があります。
僕も現場で一度写真を開いていれば、アフターが一枚もないことへ気づけました。
きれいになった部屋へ感動している場合ではありませんでした。
感動しながら撮ればよかっただけです。
写真を整理すると施工事例を作りやすい
撮影した写真は、あとで分かる形に整理します。
日付、現場、部屋、施工箇所、施工前・施工中・施工後などが分かる名前やフォルダーにすると探しやすくなります。
一例として、次のように分けられます。
施工前
施工中
施工後
掲載候補
同じ場所のビフォーとアフターを近くへ並べておくと、ブログや施工事例ページを作りやすくなります。
写真の掲載前には、お客様の個人情報や許可の範囲も確認します。
住所が分かるもの、氏名、郵便物、車のナンバー、鏡への映り込みなどには注意が必要です。
僕自身が鏡へ写り込んだ写真は、だいたい使いにくくなります。
施工事例は工事の内容を伝えるページ
施工事例ページは、きれいな完成写真を並べるだけではありません。
どのような悩みがあり、何を施工し、どのように変わったのかを伝えるページです。
工事前の悩みや状態
施工した場所
使用した材料や工法
工事後の変化
工事期間の目安
担当者からの説明
これらを写真と文章で紹介すると、同じような悩みを持つ方が工事をイメージしやすくなります。
ビフォー写真は問題を伝えます。
アフター写真は解決を伝えます。
僕は問題を大量に撮影しました。
解決は記憶に保存しました。
ブログ担当としては、保存先を間違えています。
株式会社ツヤヤカについて
株式会社ツヤヤカでは、住宅、賃貸物件、店舗、事務所などのリフォーム、リノベーション、原状回復工事をご相談いただけます。
クロス張替え
CFやフロアタイルなどの床施工
設備交換・修理
大工工事、建具補修
室内の原状回復工事
主に室内の工事を中心に、住まいや建物のお困りごとへ対応しています。
壁や床、天井、設備などで気になる場所がありましたら、お気軽にご相談ください。
見積もりは無料です。
工事の仕上がりは、職人のみなさんがきれいに完成させます。
施工後の写真については、僕が現場を出る前に確認します。
たーなさんの手が肩へ置かれる前に確認します。
今日のとこじゅん
アフターは記憶にあります。
工事は完成。
施工事例は未完成。
ビフォーアフターは、ビフォーとアフターの両方が必要でした。
次回は、感動する前に撮ります。
感動したあとにも確認します。