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月別アーカイブ: 2026年9月

営業未経験、相づち三つで商談へ|入社2か月で戦力外になった8年ニート

 

株式会社ツヤヤカの床ずれの潤、通称とこじゅんです。

入社1か月目で、室内工事の現場から戦力外通告を受けました。

会社をクビになったわけではありません。

次の配属先は営業です。

現場より安全そうだと思いました。

営業には、別の危険がありました。

会話です。

現場の次は、リフォーム営業へ

社長に言われました。

「今日から営業」

営業部のあーまさんが、同行してくれることになりました。

あーまさんは、よくしゃべります。

そして、よく褒めます。

「営業に来られた時点でもう偉いです!」

まだ何もしていません。

移動しただけで評価されました。

現場で工具を一つも正しく渡せなかった僕には、ありがたい部署かもしれないと思いました。

リフォーム営業は、まず困りごとを聞く

お客様との商談へ向かう途中、あーまさんが営業の基本を説明してくれました。

「まず、お客様が何に困っているか聞きます!」

リフォームや原状回復工事の相談では、単に「工事をしたい」という話だけでは足りません。

確認することがいくつもあります。

どの場所が気になっているのか
どのような不具合や傷みがあるのか
どんな状態に直したいのか
予算はどのくらいか
いつまでに工事を終えたいのか
入居中か、退去後の空室か
クロス、床、設備、建具など、どこまで工事が必要か

あーまさんは歩きながら、途切れず説明します。

僕はノートへ書きました。

覚えることが現場より多い。

営業には工具がありません。

その代わり、質問がたくさんあります。

商談用に三種類の相づちを準備した

僕は人と長く話すことが得意ではありません。

8年間のニート生活では、会話の機会が多くありませんでした。

そこで商談へ向かう前に、使えそうな言葉を三つ用意しました。

「はい」

「なるほど」

「そうなんですね」

この三つで、一日を乗り切るつもりでした。

あーまさんは言いました。

「準備してて偉いです!」

褒められました。

作戦が正しいとは言われませんでした。

一つ目の相づち「はい」

商談が始まりました。

お客様は、退去後の部屋をどこまで直すべきか迷っていました。

クロスの汚れ。

床の傷。

設備の状態。

予算とのバランス。

僕は真剣に聞きました。

「はい」

一つ目は成功です。

少なくとも、会話は止まりませんでした。

二つ目と三つ目も使った

お客様が続けます。

「床の傷も気になるんです」

「なるほど」

「予算も、できるだけ抑えたくて」

「そうなんですね」

三種類をすべて使いました。

ここまでは順調です。

用意した言葉がなくなったこと以外は。

「それで、どうしたらいいですか?」で止まる

お客様が僕を見て尋ねました。

「それで、どうしたらいいですか?」

必要なのは相づちではありません。

現場の状態を確認し、必要な工事を整理し、予算に合わせて提案することです。

しかし、僕は四つ目の言葉を用意していませんでした。

沈黙しました。

営業の人が「話を聞くことが大事」と言う意味を、少し間違えて理解していたようです。

聞くだけでは、商談は終わりません。

あーまさんが商談を立て直す

僕が止まった瞬間、あーまさんが話し始めました。

「まず現地を確認して、必要な工事を整理します!」

「ご予算に合わせて、お見積もりをご提案しますね!」

クロスを全部張り替える必要があるのか。

床の傷んだ部分だけで対応できるのか。

設備や建具に不具合がないか。

現地を確認したうえで工事内容を整理し、見積もりを出す。

お客様は安心した様子で言いました。

「お願いします」

これが営業です。

僕が三種類の相づちを使っている間に、あーまさんはお客様が次に必要とする情報まで考えていました。

沈黙まで褒められた

商談を終えたあと、あーまさんは僕に言いました。

「黙って聞けて偉いです!」

沈黙まで褒められました。

あーまさんは叱りません。

息をしていても褒めてくれます。

何も言えなかった僕の行動にも、よい部分を見つけました。

営業として役に立ったかどうかは、別の話です。

入社2か月目、営業からも戦力外

事務所へ戻ると、社長に呼ばれました。

「とこじゅん。明日から営業じゃなくていいよ」

聞き覚えのある言葉です。

「また戦力外ですか?」

「次はホームページのブログ」

現場に捨てられ、営業に拾われず、ブログに流れ着きました。

あーまさんは最後まで褒めてくれました。

「2か月も営業にいて偉いです!」

営業にいた期間として数えると、約1か月です。

入社してからの全部を褒めてくれたのだと思います。

相づちだけでは営業にならない

相づちは、相手が話しやすくなるために大切です。

うなずく。

話を遮らない。

相手の言葉を受け止める。

これは営業でも必要なことです。

しかし、相づちだけで商談を終えることはできません。

リフォームや原状回復工事の営業では、聞いた内容を次の行動へつなげる必要があります。

1. 困りごとを聞く
2. 現場や対象箇所を確認する
3. 必要な工事を整理する
4. 予算や希望時期を確認する
5. 見積もりや施工方法を提案する
6. お客様の疑問や不安へ答える

「はい」と言ったあとに何をするか。

そこからが営業でした。

営業未経験者が同行で見るべきポイント

未経験で営業同行へ行く場合、話し方だけでなく、先輩がどこを確認しているかを見ることが大切です。

最初にどんな質問をするか
お客様の言葉をどう整理するか
写真や図面のどこを見るか
工事担当へ何を確認するか
その場で答えられない内容をどう持ち帰るか
見積もりまでの流れをどう説明するか
お客様が不安そうな点をどう見つけるか

全部を一度にできる必要はありません。

まずは会話を聞き、メモを取り、分からないことを同行した先輩へ確認する。

僕はメモを取りました。

相づちだけを書きました。

用途が少し違いました。

ブログ担当大臣へ

現場も営業も向いていなかった僕に、残された仕事がホームページのブログでした。

文章を書く仕事です。

文学部を卒業してから、8年間ほとんど使われなかったものが、ようやく会社で使われることになりました。

役職は「ブログ担当大臣」です。

自分で名乗っています。

権限はありません。

椅子とパソコンと、少しの不安があります。

株式会社ツヤヤカについて

株式会社ツヤヤカでは、住宅、賃貸物件、店舗、事務所などのリフォーム、リノベーション、原状回復工事をご相談いただけます。

「床の傷が気になる」

「壁紙をどこまで張り替えるべきか分からない」

「設備や建具も一緒に確認してほしい」

「予算に合わせて工事内容を考えたい」

まだ工事内容が決まっていない段階でも、まずはお困りの点をお聞かせください。

現地の状況を確認し、必要な工事を整理したうえでお見積もりをご提案します。

見積もりは無料です。

今日のとこじゅん

相づちは営業ではない。だが沈黙よりは少し明るい。

次の仕事はブログです。

今度は黙っていると、何も公開されません。